三菱UFJリースG、ソーラーPPA本格化
イオンタウン湖南で採用決定
三菱UFJリースの100%子会社であるMULユーティリティーイノベーション(東京都千代田区、松本義法社長、以下MUI)は昨夏より『ソーラーPPA(電力購入契約)サービス』の提案を本格化、このほど第1号案件としてイオングループでの採用が決まった。第1号案件を足掛かりにさらなる事業拡大を目指す。
同社が提供するソーラーPPAサービスは、いわゆる太陽光発電設備の法人向け無償設置モデル。太陽光発電設備を需要家の保有する施設屋根などに無償で設置し、発電した電力の自家消費分を従量課金する仕組みだ。需要家にとっては、初期投資が不要で再エネ電力を使えるうえ、電気代削減にもつながる。
太陽光発電設備の保有者はMUIで、PPAの契約期間は原則15年。FITの活用や環境価値の有無のほか、施工会社や太陽光発電設備についても案件ごとに検討する。
同社は、ソーラーPPAサービスの提案を昨夏より開始。今年3月にイオングループのイオンタウンが運営する『イオンタウン湖南』(滋賀県湖南市)への提供が決まった。太陽光パネルの出力は約1161.6kWを計画。今年12月に設置を完了する見込みだ。松本義法社長は、「三菱UFJリースグループが持つ発電事業や省エネ事業の経験や知見も活かしつつ提案を進めている」としたうえで、「特にソーラーPPAの場合、本当に発電資産をオフバランスできるかどうかが重要。第三者所有で従量課金制だけでは(オフバランスが)認められない可能性もある。我々はその点も含めて丁寧に手掛けている」と語る。
MUIは三菱UFJリース100%出資で2018年5月に設立。エネルギー分野における金融事業以外の新たな事業モデル開発を目的とし、経済産業省のVPP(仮想発電所)実証事業にもリソースアグリゲータとして参画している。