堀内電気、水素ステーション設置へ
太陽光発電設備の販売・施工会社、堀内電気(福岡市、堀内重夫社長)は、年内に福岡市博多区の本社敷地内に水素ステーションを設置する。太陽光パネルで発電した電力で水素を製造し、燃料電池車の燃料に充てる。将来的な出力抑制対策としての活用を睨む。
本田技研工業製の水素ステーションを導入する。1日あたりの水素製造量は2.5㎏、「1週間で燃料電池車2台分の水素が製造可能だ」(堀内社長)。
水素ステーションの導入に併せ、社屋の上に20kWの京セラ製太陽光パネルを設置する。パネルで発電した電力を用いて水素を製造し、自社で保有する燃料電池車の燃料にする。施工は電設工事大手の西部電気工業に発注した。完工は早ければ11月頃の予定だという。
導入費は、水素ステーションが2億円、付帯設備と施工費で5000万円だ。同社は総工費のうち4分の3を2018年度『二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金』によって賄う予定。2月に採択を受けた。
堀内社長は、「九州で太陽光発電所の出力抑制が始まり、最近は土日のみならず平日も抑制される。せっかく発電した電力だからためて使いたいが、蓄電池では運搬が難しいうえ、蓄電池自体が劣化する。電力の貯蔵に関しては水素が有望だと思う」と見解を述べ、「いずれは大規模な水素ステーションを建設し、抑制分を水素に変えて貯蔵する体制を整えたい」と展望を語った。
同社は3月22日、関係者らを招いて起工式を開催した。