中・レノン 中型蓄電設備を日本で初納入
蓄電設備製造の中・レノンテクノロジーはこのほど千葉県四街道市内の牛舎へ蓄電容量157kWhの中型蓄電設備を2台出荷した。同社にとって中型蓄電設備の販売では日本で初の実績となった。
同社が販売したのは、出力90kW・入力電力120kWのDC/DCコンバータを備えた直流リンク型の蓄電設備2台である。蓄電設備には最大3台の太陽光発電用PCS(パワーコンディショナ)と接続できる機能があるため、合計出力174kWの中・ロンジ・ソーラー・テクノロジー製太陽光パネルと安川電機製の出力65kW三相PCS及び同9.9kWの三相PCSにそれぞれ接続する形で導入された。蓄電池はリン酸鉄リチウムイオン蓄電池で、蓄電容量は157kWhである。
牛舎にはこのほか、エナジー・ソリューションズ製の遠隔監視・制御装置が導入されており、事業者は環境省の補助金を活用して23年1月に設備を完成させた。
レノンテクノロジーは16年に中国の深圳市で設立。蓄電池セルを調達し、BMS(蓄電池管理システム)を含め、蓄電池モジュールから蓄電設備まで恵州市内の自社工場で量産している。同社日本法人のレノンパワー営業部の張海攀氏は、「現行の年産能力150万kWhを23年末までに300万kWhまで増強する計画だ」と語る。
同社は、中国国内をはじめ、欧米や東南アジアなどで蓄電設備を販売。日本には20年に進出し、21年6月に日本法人を立ち上げた。住宅用蓄電設備や交流リンク型の産業用蓄電設備を商品化しているが、日本では蓄電池モジュールと直流リンク型の産業用蓄電設備の販売に特化する。