東亜道、路面太陽光の耐久性を実証
大型車20万輪相当
道路舗装の東亜道路工業は2023年3月20日、路面舗装型の太陽光発電設備で、大型車20万輪相当の耐久性を実証したと発表した。1日当たり100台以上250台未満の交通量がある地方道路などの設計基準として、国土交通省が定める15万輪と同等以上の値を示した形だ。
同社はこのほど、発電した電力を整流するDC/DCコンバータが出力した電圧値と電流値を測定し、正常に発電していることを確認した。また、太陽電池に電流を流して赤外線カメラで破損部分を確認するEL検査を実施し、破損がなかったほか、太陽電池の上部を覆う樹脂部分の剥離もなかったことを確認した。
同社は土木研究所に委託し、22年11月に実証試験を開始した。茨城県つくば市内の同研究所敷地内の円形走行路に6枚の太陽電池を搭載した路面舗装型太陽光発電設備を設置し、その上を大型車の重量の約1.3倍である33tの試験車を繰り返し走行させていた。
同社執行役員の阿部長門技術営業部長は、「太陽光発電設備の車道設置はまだ法的に認められていないが、省令改定の判断材料を提供するため、実証試験を行った」と話す。
同社は今後も実証試験を継続し、100万輪相当の耐久性の確認を目指す。阿部技術営業部長は、「交通量が多い車道では、発電量が見込めないため、1日250から1000台未満の車道への設置が妥当だろう。そのためには100万輪相当の耐久性が必要だ」と語る。