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仏ヴォルタリア、日本でO&M事業強化

今年100MW契約へ

ヴォルタリアのマーケティング&コミュニケーショングローバルマネージャーのジョゼ・カルロス・アマドル氏

世界でIPP(独立系発電事業)などを手掛ける仏ヴォルタリアが日本市場への展開を強めている。日本でO&M(管理・保守)サービスを提供していく方針だ。今年100MWの契約獲得を目指す。

同社は2005年にフランスで設立。風力発電のIPPとして創業し、水力発電やバイオマス発電、太陽光発電に展開。現在世界各地で保有している発電所は合計0.5GWだが、開発段階や建設中のプロジェクトも含めると5.1GW以上に及ぶ。

同社はIPPの経験を活かし、外部企業に再エネ発電所の開発やEPC(設計・調達・建設)、O&Mサービスの提供を開始。16年夏にはポルトガルのEPC・O&M大手であるマルティフェル・ソーラーを買収して、太陽光発電分野での関連サービスを拡大した。提供実績は、開発が1.4GW、EPCが1.3GW、O&Mが1.2GWを超えるという。

日本市場には、マルティフェル・ソーラーが12年頃から進出しており、同社買収後も事業を継続。19年2月には、日本法人の名称を『ヴォルタリア・ジャパン』に変更し、本格始動した。

ヴォルタリアのマーケティング&コミュニケーショングローバルマネージャーのジョゼ・カルロス・アマドル氏は、「開発やEPCサービスの提供も選択肢の一つだが、日本で最も経験や知見が不十分とされる分野がO&M。我々の持つ世界基準のサービスは差別化できるはずだ」とし、日本ではO&M事業を推進する方針だ。

日本でのO&M事業については、マルティフェル・ソーラー時代から展開してきたため、すでにサービス体制を整備しているほか、複数サイトへの業務経験も有する。

アマドル氏は、「我々はO&Mの〝O(管理・運用)〟を特に重視しており、一元管理できる管理システムも構築済みだ。〝M(保守)〟についても、予防保全なども含めた発電損失を最小限に抑える最適なサービスを提供できる」と自信を見せる。

同社は、発電所の理想発電量に対する実発電量の割合を示すPR(パフォーマンス・レシオ)値を管理しつつ、『稼働率保証』も提供、ターゲット層は「大規模発電所かつハイエンドな要求があるところ」(ヴォルタリア・ジャパンのO&M技術営業マネージャーを務める山崎知也氏)。

同社は、EPC企業などとも協力して受注を伸ばし、日本で今年100MWの契約を目指す。

ヴォルタリア・ジャパンのO&M技術営業マネージャーの山崎知也氏

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