コンテック、PCS遠隔操作機器発売
電子機器開発のコンテック(大阪市、藤木勝敏社長)は、太陽光発電所のPCS(パワーコンディショナ)を遠隔操作する機器を開発した。オンラインで運転と停止を切り替えられる。発電事業者の出力抑制対策での需要を狙い、今年1月末にも出荷する。
製品はPCSの外部接点を使用して信号を送る仕組み。パソコンの画面上の操作でPCSの運転と停止を切り替えられる。
昨年から再生可能エネルギー発電所への出力抑制が実施されている九州電力管内では、2015年1月25日までに九電から連系を承諾された発電事業者は『旧ルール』の対象となる。PCSの遠隔制御装置などの設置は義務づけられていないことから、未対応の事業者が少なくない。そうした事業者は前日の抑制スケジュールを受けて直接現場へ赴いてPCSを停止することとなり、その負担から、後づけ可能なPCS遠隔操作機器のニーズが生じている。
同社営業本部東京支社エネルギービジネス担当東京第1営業所の杉水正勝所長は開発経緯について、「昨夏にいよいよ出力抑制がかかるという状況を見て、旧ルール事業者のニーズを予想して開発を始めた。早期の製品化を優先してオンオフ制御に特化させたが、今後は抑制スケジュールの予約機能も盛り込みたい」と語る。
500kW以上の太陽光発電所の多くは遠隔監視装置などに係るネットワーク回線を引いているものとみられ、商品にはインターネット接続機器がない。
製品名は『ソーラービューシリーズ パワコン遠隔操作パッケージボックス』。筐体の寸法は幅252㎜×高さ416㎜×奥行161㎜で、1台で最大4台のPCSを操作できる。価格は約23万円。