環境省、パネルリサイクルのガイドライン改訂
環境省は12月27日、『太陽光発電設備のリサイクル等の推進に向けたガイドライン』の第二版を公開した。2017年9月の総務省勧告などを踏まえ、内容の一部を見直したほか、ガイドラインの構成も読み解きやすい形に変更した。
同ガイドラインは、使用済みの太陽光発電設備の取扱い、解体・撤去、リユース(再使用)、収集・運搬、リサイクル(再資源化)、埋立処分などについて整理したもの。太陽光発電の急速な導入拡大を受けて、16年3月に第一版が策定された。
その後、17年2月に環境省の専門委員会において、有害物質を含有する可能性のある太陽光パネルの埋立処分は安定型処分場ではなく管理型処分場で行うべきと指摘されたほか、同年9月には総務省から複数の事項に関する勧告を受けた。それらを踏まえて、このほど第二版が取りまとめられた。
主な改訂事項は3点。まず有害物質対応。太陽光パネルに含まれる鉛などの有害物質に関する情報について、パネルメーカーの情報提供の必要性や方法を明示したほか、処分業者への有害物質などの含有情報を伝達する役割を明確化した。
2点目が太陽光パネルの埋立処分方法の明確化。太陽光パネルを埋立処分する場合、廃棄物処理法に基づき、概ね15㎝未満に粉砕などをしたうえで、管理型最終処分場での処分する必要があると明記した。
3点目が、被災した太陽光発電設備を取り扱う際の注意点の提示だ。災害によって発生した廃棄パネルの感電防止措置など安全上の留意点や、災害廃棄物として処理を行う自治体と所有者との関係など被災した太陽光発電設備の処分に関する課題を整理した。
これらに加え、ガイドラインの構成も変更。第一版では、撤去、運搬、リユース、リサイクル・適正処分と処理工程ごとにまとめていたが、第二版では、所有者・解体撤去業者、使用済みパネルの処理、リユース、災害時の取扱いと対象者ごとに必要な情報を集約している。