エーオンらパネル診断安く提供
保険代理店のエーオンジャパン(東京都千代田区)はこのほど、太陽光発電所向けの太陽光パネル診断サービスを新たに開発した。従来のサービスより検査内容を簡素にして価格を抑えた。100万円程度から提供する。
エーオンの新サービスは、1MW以上の太陽光発電所を中心に、太陽光パネルの出力評価と発電設備の実地調査を組み合わせたもの。顧客の要望によってパネル補償特約を付与した保険プランも提供する。
太陽光パネルの評価は、第3者認証機関のテュフラインランドジャパンとJET(電気安全環境研究所)の見識をもとにエーオンが定めた独自の基準PR(パフォーマンスレシオ)値と、太陽光発電所のPR値を比較する。PR値とは理想発電量に対する実発電量の割合を示す値。遠隔監視装置や日射計などが設置してあれば、現場に行かずとも値を取得できる。従来のサービスでは現地で太陽光パネルのI−V特性を測定していたが、「できるだけ机上で速やかに検査できるようにして価格を抑えた」(エーオンジャパン企業営業第四部の田中康裕マーケティングマネージャー)。評価報告書の作成はテュフが中心に行う。
一方の実地調査では、設計図書の確認や現場での目視などを行う。現場へはJETが認定したO&M(管理・保守)会社が赴く。
費用は、パネル評価が50万円程で、実地調査は2MW未満が50万円、10MWは120万円程度だ。太陽光発電所の規模などにもよるが、従来のサービスの半値以下となる。
太陽光発電所の売買が増えるなか、購入後に太陽光パネルが想像以上に劣化していたなどのトラブルも起きている。田中マーケティングマネージャーは、「購入前に第3者評価をすればトラブル防止となる。最近は融資を検討している金融機関からの要望も増えている。様々なニーズに応えられるよう安価なサービスを用意した」と話す。