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デュポン、透明バックシート用フィルムを改良

限定出荷開始

透明バックシート用フィルム

デュポンはこのほど太陽光パネルに使用される透明バックシート用のフィルムを改良し、一部メーカーに限定出荷する。従来製品から紫外線の吸収処方を変え、耐久性を高めた。太陽光パネルメーカーらと共同でバックシートの耐久性評価などを行っていく。

同社は10年以上も前からシースルー太陽光パネルなどに使われる透明バックシート用のフィルムを提供してきたが、近年、透明バックシートを使用した両面受光パネルの需要が高まっていることなどから、今回、改良に踏み切った。

紫外線を吸収する材料を変更するなど、紫外線の吸収処方を変えることで、紫外線をより通さないようにし、フィルム自体の耐久性も高めた。新製品は可視光透過性が91~94%で、膜厚は25㎛である。

両面受光パネルは両面ガラス製品が多いが、透明バックシートであれば軽量化でき、設置もしやすくなる。デュポン・スペシャルティ・プロダクツの電子・情報事業部門太陽電池・高機能材料事業PVソリューションズの柴田道男部門長は「両面ガラスは電極や配線の腐食、デラミネーション(層間剥離)が散見されており、パネル内部に水分が入りやすくなることで封止材などが劣化しやすい。そこで透明バックシートの引き合いが増えている」と話す。

同製品は従来の設備で製造できるため、新たな投資などは不要で、コストについて柴田部門長は「今後GWクラスでの需要を見込んでいる」ことから「量産効果によって従来製品よりも低減できる」という。

まずは一部のバックシートメーカーと共同で、バックシートの耐久性・耐候性評価を行っていくため、限定して出荷する。

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