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CTC、発電量予測サービスに2つの標準メニューを作成

設備の異常予兆検知機能を追加

伊藤忠テクノソリューションズ(東京都千代田区、菊池哲社長、CTC)は11月30日、既存の発電所管理サービスに2つの発電量予測サービスメニューを作成したと発表した。さらに設備の異常予兆を検知する機能も追加。2019年度は100件の受注を目指す。

同社は発電量などのデータをクラウドに集めて解析したり、気象情報などを基に発電量予測したりするサービスを、事業者やメンテナンス会社に提供している。11年からサービスを開始し、これまで大型の太陽光・風力発電所など合計50サイト以上から受注を得た。

従来はサービス内容を顧客ごとにオーダーメイド方式で設定していたが、今回新しく2つの発電量予測に関するメニューをつくった。メニューを標準化することで、顧客とのすり合わせ時間を短くするなど、活用してもらいやすくする狙いがある。

標準メニューは『短期予測』と『短時間予測』の2つ。短期予測は3日先まで30分刻みで6時間ごとに情報を更新する。短時間予測は6時間先まで30分刻みで1時間ごとに更新する。現在は前者のように数日先の予測ができればいいが、今後、電力取引が活性化し、アグリゲーションビジネスが増えれば、より短時間での予測が求められる。後者は試験的な意味合いも兼ねての導入となるようだ。

さらに同社は、今回新しく、設備の異常予兆を検知する機能を追加。主に風力発電や火力発電設備向けで、出力、温度、電流、振動などのデータをもとに常時設備状態を監視し、機械学習ソフトが設備の正常な状態を学んで、異常の予兆を検知する。

発電所の管理サービス利用料はデータを集めるだけか発電量予測までするかなどによって変動し、1発電所につき月額数千円~30万円が目安となる。

同社科学システム本部エネルギービジネス推進部産業エネルギー営業課の佐治憲介主任は、「太陽光や風力などの変動電源は扱いにくいと言われるが、我々のサービスで使いこなせるようにし、再生可能エネルギーの自立化の一助となりたい」と話す。

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