テラエナジー、電力小売り開始へ
2018年6月に創業した電力小売りのテラエナジー(京都市、竹本了悟社長)は、19年年初にも事業を開始する。12月中に小売電気事業者登録を完了させ、4月にも電力供給を開始する。西本願寺系の僧侶が創設した企業で、寺院や檀家を中心に顧客獲得に動く。
同社は、広島県で西本願寺系の活動が盛んなことから中国電力管内で電力小売りを始め、中国電の電力料金より2%安い価格で販売する方針。寺院や檀家、周辺住民などを1つのグループとして扱い、売上げの2~3%を『おてらサポート費』として還元する。
自身も西本願寺系の僧侶である竹本了悟社長は、「地方では寺院を中心とする地域集団が残っており、繋がりを活かして展開する。サポート費は単に寺院の振興に充てるばかりではなく、地域のニーズに応じて使用してもらえれば」と語る。
将来的には供給電力を100%再生可能エネルギーにする計画だが、実現には2年程かかるという。当面は、再エネ電力を供給する新電力会社のみやまスマートエネルギーや、大手電力会社などからの調達となる。中期計画では、稼働停止中の小水力発電所を動かすことも目指している。
この他に同社では、みやまスマートエネルギーとの提携の下で屋根借り太陽光発電事業も行う。発電事業者となり、屋根の持ち主に電力を低価格で販売し、設置から15年後に設備を無償譲渡する。
200件の寺院および4000件の家庭や店舗との電力供給契約を目指す。