シェアリングエネルギー 住宅用太陽光電力8円で買取りへ
屋根借り太陽光発電事業のシェアリングエネルギー(東京都品川区、古賀恵美子社長)は11月1日、FITの売電が終わる住宅用太陽光発電設備の電力を1kWhあたり8円で買取ると発表した。将来的なP2P(電力直接取引)事業への展開に向けた布石とする。
同社は、契約者を取りまとめ、買取った電力を電力小売り会社へ販売する。親会社のアイアンドシー・クルーズが住宅用太陽光発電設備の見積もりサービスを展開しているため、連携して既存顧客に向けた広告配信などを始める。電力小売り会社と協力し、契約者に対して割安に電力を販売することも検討中だ。
さらに、2019年年初にも住宅用蓄電設備の販売を開始する予定で、オンライン販売で価格低減を図る。
同社事業開発室の井口和宏室長は、「契約数を増やすことで、発電と電力消費の両方を行う『プロシューマ』との関係を築いていく。当社の最終目標はP2Pのプラットフォームを構築し、運営することなので、当社がアクセスできるプロシューマや蓄電設備を増やすことが今回の狙い」と語る。
契約目標について井口室長は、「大手電力が提示する価格により状況は変わるが、18年から19年にかけて5万件の契約獲得を目指す。すでに始めている屋根借り太陽光事業でも5000件程の成約を目指しているので、計5.5万件のプロシューマを確保してP2Pプラットフォームの開発に繋げたい」と語る。