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ジンコソーラー、セル2.5GW・パネル2GWの新工場竣工

太陽光パネル世界最大手の中ジンコソーラーは2020年3月末、中国浙江省海寧市で2.5GWの太陽電池セル工場と2GWの太陽光パネル工場の竣工式を開催した。パネル出荷量の急拡大を背景に増強を進める。

同社はこのほど年産2.5GWのセル工場と同2GWのパネル工場を竣工。18年4月から始まった増強計画の一環で、総投資額は65億元(約1008億円)。19年6月から段階的に生産を開始し、20年第1四半期(1~3月)に全面稼働した。

ジンコソーラーは19年に前年比25.6%増の14.3GWのパネルを出荷。過去最高を更新し、4年連続世界トップとなった。20年も18~20GWの出荷を見込んでおり、生産能力の増強にも積極的だ。

製品別では、高効率な単結晶パネルが主力。年間出荷量における単結晶パネルの比率は、18年に44%だったが、19年には74%に伸長。20年は99%となる見通しだ。

同社の年産能力は19年末時点でウエハが15GW、セルが10.6GW、パネルが16GWだが、単結晶ウエハが11.5GW、PERCセル及びn型単結晶セルがそれぞれ9.8GW、0.8GWを占める。

今後の増強も単結晶を中心に計画。20年末には単結晶ウエハを19GW、PERCセル及びn型単結晶セルを10.1GWと0.9GW、パネルを25GWに引き上げる。

同社は、竣工式の開催に合わせ、海寧市で新たな工場の建設計画を公表。セル7.5GW、パネル7GWの新工場を建設する方針を明らかにした。詳細は未定だが、総投資額は105億元(約1628億円)となる見込みである。

また、世界的に新型コロナウイルスの感染が拡大しており、太陽光関連業界への影響も少なくない。工期や物流の遅れが各地で発生している模様。同社事業への影響も懸念されるが、同社によると、第1四半期に出荷を予定していた400~500MWが第2四半期に延期されたものの、「20年通期の出荷目標への影響はない」としている。

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