パナソニック、HEMSの機能強化
PVとEV充電設備のAI連携を来夏開始へ
パナソニックエコソリューションズ社は、10月22日よりHEMS(家庭用エネルギー管理システム)の機能を強化し、V2H(車から家への電力供給)設備やスマートスピーカーなどに対応した。来夏にはEV(電気自動車)普通充電設備と太陽光発電設備を連携させ、AI(人工知能)で最適運用する機能も実装する予定だ。
同社は12年にHEMSの中核機器である『アイセグ』を発売。16年度には『アイセグ2』を市場投入し、新築戸建住宅を中心に展開、『アイセグ』シリーズの累計販売実績は13万台以上に及ぶ。
今回の機能強化では、接続可能な機器数を従来の13社26機器から20社33機器に拡大した。パナソニック製のドア・窓センサー送信器、宅配ボックス用センサー送信器、トイレ、ニチコン製のV2H設備やグーグル製のスマートスピーカーなどのほか、以前より連携可能な機器の対応メーカーも拡充。新たにシャープ及び富士通ゼネラル製エアコン、コロナ製エコキュート、大阪ガス製エネファーム、ニチコン製蓄電システムなどとも連携できるようになった。
また、19年夏には、パナソニック製EV普通充電設備と太陽光発電設備を連携し、AI制御で最適運転させる機能を搭載する予定だ。
『AIソーラーチャージ』と名付けられた新機能は、前日発表の天気予報に基づき、翌日の太陽光発電設備の発電量と家庭での使用電力量を予測。余剰電力でEVへの充電が可能とAIが判断した場合、翌日の昼間に余剰電力を使って自動的にEVに充電するというもの。太陽光発電で生み出した電気の効率的な自家消費を促すことができる機能である。
『アイセグ2』の18年度の販売目標は、前年度比約1.6倍の3万台。現在の販売先は新築戸建住宅が中心だが、今後は既築戸建住宅や集合住宅などへの販路拡大を狙う。