大型蓄電池の試験数が増加基調
大型蓄電池の評価試験数が増えている。国内で唯一大型蓄電池の屋内評価施設を持つNITE(製品評価技術基盤機構)によれば、同機構の施設での大型定置式蓄電池の試験数が17年度は前年比3割増の17件だった。今年度も増加基調にあるという。
NITEの蓄電池評価センターは16年7月に稼働した施設。大型実験棟では、コンテナ並みのMW規模の蓄電池の耐震性や落下強度の試験のほか、燃焼、水没、破壊試験も行う。建物は蓄電池の爆発にも耐えられる。
同機構国際評価技術本部蓄電池評価センター連携企画室の森俊克主任は、「大型定置式蓄電池の試験数は、16年度の13件に対し、17年度は17件と増えた。施設の稼働が16年7月なので、単純に比較はできないが、増加傾向にある感触はある」と話す。
森主任は加えて、「大型蓄電池に対応できる屋外試験場は国内に数ヵ所あるが、屋内で試験可能なのは当センターだけ。外的条件で実験結果を左右されない点が利点」という。
同センターでは車載用蓄電池の試験も行う。10月半ばから中古の車載用蓄電池の試験訓練を行うため、共同実施者を公募している。