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三井化学、インドでパネル認証事業に参入へ

来夏開始

太陽光パネルの診断風景

三井化学(東京都港区、淡輪敏社長)はこのほど、インドで太陽光パネル認証事業を始めると発表した。国内で展開する太陽光発電診断事業の知見を活かし、インドに試験所を設置する。来夏にも事業を開始する予定だ。

同社は現地法人を通じて、インド・グジャラート州アーメダバードに認証試験所を設置する。認証事業への参入にあたり、太陽光発電診断事業で協業しているドイツの認証機関であるフォトヴォルタイク・インスティテュート(PI)ベルリンからの支援も受ける。

インドでは太陽光発電の導入量が急拡大しており、2017年には約10GWが設置された模様だ。今年7月からは、同国政府が粗悪品の流入を防止するため、プロジェクトごとに使用する太陽光パネルの独自認証の取得を義務付けた。

次世代事業開発室エネルギーソリューションの塩田剛史リーダは、「プロジェクトごとのパネル評価が必須となったものの、現時点で認証試験所は5社ほどしかなく、需要に対して数が少ない。認証試験所の知見を有するPIベルリンとも協力しながら、事業展開していく」と語る。

認証試験所は今秋に着工し、来年3月に完工する予定だ。インド新・再生可能エネルギー省から認証試験所としての認定を取得し、来夏からの営業試験の開始を計画している。

三井化学は太陽電池用封止材メーカーとしての知見などを活かし、14年から太陽光パネルなど太陽光発電所の第三者評価サービスを提供してきた。これまでの実績は500ヵ所2.5GW以上に及ぶ。建設前のほか、中古市場を見据えた稼働後の発電所評価も増えており、すでに売上高の半分以上を占めているという。

塩田リーダは、「インドでも新設がひと段落した後、中古市場が動き出すはず。加えてインドを起点としたパネルのIEC認証試験も手掛けたい」とし、「今後は蓄電池に関する第三者評価の需要が増える可能性もある。我々も検討していきたい」と話した。

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