スマートテック、FIT売電後の電力買取りへ
単価10円に引き上げ
太陽光発電の販売・施工会社で電力小売りも手掛けるスマートテック(茨城県水戸市、小寺雄三社長)は6月26日、2019年以降FITの売電期間が終了する設備所有者から余剰電力を10円/kWhで買取るサービスを開始すると発表した。再エネ電力の需要が高まっていることから、ユーザーの電力を集める狙いだ。
同社は、FITの売電期間が終了する太陽光発電設備の所有者が多く出始める19年が迫っていることに加え、企業などが再エネ電力を購入したいという要望が増えていることから、再エネ電力を集めるサービスを開始した。
現状、電力会社は、FITの売電期間が終了した設備所有者から、再エネ電力をいくらで買取るか、開示していないが、同社は通常の買取り価格を8円/kWhに設定した。これについて、「現在の顧客への電力販売価格や、電力の調達価格などから考えて妥当な価格」と小寺雄三社長は話す。
今回、さらに調達力を高めるため、顧客数と契約年数を限定し、2円プラスの10円で買取りを開始する。
対象地域は、東北、東京、中部、関西、中国、九州の6電力管内で、売電期間が終了する設備所有者のなかから、それぞれ先着1000世帯の計6000世帯が対象。契約年数は2年とし、2年目以降は原則1年ごとの自動更新とした。
小寺社長は、「本当は10円での買取りを続けたいが、我々のリスクも考えてまずは限定にした。10円での買取りは、他社は真似しずらいギリギリの価格だと思う」と話す。