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エリーパワー、リチウム蓄電池新工場建設へ

21年稼働予定年産100万kWh

現在稼働中の川崎工場外観

大和ハウスグループなどが出資する蓄電池メーカー、エリーパワー(東京都品川区、吉田博一社長)は7月、滋賀県内でリチウムイオン蓄電池の新工場建設用地を取得したと発表した。約200億円を投じ、セルと蓄電池、各々年産能力100万kWhの工場を2021年内に稼働する予定。蓄電池市場の拡大を見据え、供給力を増強する構えだ。

同社は滋賀県蒲生郡竜王町の竜王工業団地内に約5.3万㎡の土地を今年6月28日に取得、19年に着工する予定だ。新工場ではセルと蓄電池を各々年間100万kWh製造する。土地は17億4500万円で取得し、工場建屋や設備などに約200億円投資する。

同社の小田佳取締役執行役員は、「定置型では従来の非常用や太陽光発電の自家消費用に加え、鉛電池からリチウムイオン電池への交換需要が高まっている。また、移動体用途であれば、現在我々は自動二輪用への提供のみだが、四輪用も出てくる見込み」と、需要拡大を見据え、増産に踏み切る。

同社は現在、神奈川県川崎市内の川崎工場で、年間30万kWh分のセル・蓄電池を製造。正極材にオリビン型リン酸鉄リチウムを使用し、1万2000サイクル使用後も蓄電容量保持率80%以上という長寿命を謳って、蓄電システムを累計約3万台販売してきた。

(左)製造現場。全自動化を進めている (右)小田佳取締役執行役員

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