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エーオン、パネル評価&補償プランで初実績

大多喜ソーラーの千葉県夷隅郡のメガソーラー。パネルはルクサーソーラー製を採用し、EPCは佐藤工業が担当

保険代理店のエーオンジャパンは(東京都千代田区)はこのほど、太陽光パネルメーカーの出力保証を担保する発電事業者向け保険プランで初の実績を上げた。2件目の提供先も決まっている。

同社は、千葉県夷隅郡大多喜町で交流出力14MWのメガソーラーを稼働した大多喜ソーラー向けに保険プランを提供した。第3者認証機関のテュフラインランドジャパンが納品前のパネルを検査し、ランク付けして料率などを決める。保険は財物・利益保険を含む火災保険に、パネル補償特約を付与したもので、稼働後も定期検査を行い、メーカーの出力保証履行をしやすくする。テュフが行う検査のみを提供することはあったが、特約までを含めた提供は初となる。

大多喜ソーラーは、2015年に設立した発電事業会社で、千葉の案件が初の自社発電所となる。同社は、パネルの稼動前検査費に約1300万円、稼働後は最初の3年は毎年、それ以降は2年に1度検査を行い、20年で1000万円もの費用をかけることになるが、大多喜ソーラーの市野英二取締役は、「検査をきちんと行うことで安心感を得られ、いざという時のメーカーとの交渉のためにデータを積み上げておくこともできる」と考え、同保険プランに加入した。

保険料は、火災保険が年500万円で、特約つきで年1000万円となっている。

エーオンは同保険プランを20年頃稼働予定の出力約36MWのメガソーラーへも提供する予定だ。

エーオンジャパン企業営業第四部の田中康裕マーケティングマネージャーは、同保険プランについて、「パネルに不具合があった時に、発電事業者がパネルの不具合を証明しなければならないが、難しく泣き寝入りするケースも多い。稼働前検査に加えて、稼働後も定期的に検査してデータを残すことで、パネルメーカーとの折衝をしやすくし、発電事業者がきちんと保証を受けることができるように手助けしていきたい」と話す。

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