シーアールイー、太陽光向け私募ファンド組成
物流施設を管理するシーアールイー(東京都港区、亀山忠秀社長)は6月1日、太陽光発電事業への投資を募る私募ファンドを組成した。自社の管理する施設の屋根に発電設備を設置。今回の事例を不動産への小口投資を募集する事業の足掛かりにする。
同社は1400棟の物流施設を管理し、その一部の屋根に太陽光発電設備を累計6MW設置してきた。他社所有の施設に設置するほか、自社が開発と管理を行う施設を用いることもあるという。
これについて、不動産管理事業本部の後藤信秀本部長は、「建物の所有者が変わった際に発電設備の撤去を求められると拒否できず、事業所の屋根を用いた太陽光発電はリスクがある」と話す。同社は、自社の管理の及ぶ施設を用いることで、そうしたリスクを避けている。
今回投資の対象とするのは、埼玉県内の施設屋根に設置した出力900kWの太陽光発電設備である。私募ファンドへの投資は、現在管理している施設のオーナーに提案する。特別目的会社で太陽光発電設備を運用し、売電収益をもとに配当を行う。
後藤信秀本部長は「基本的に開発する倉庫には必ず太陽光発電の導入を企画していく」とし、さらなる太陽光発電設備の設置に前向きだ。
また、同社は今後、不動産開発において、小口投資での資金調達を取り入れる計画だ。今回の取組みによる知見も、計画の実現に向けて活用する。