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大川印刷、工場に初期投資0円で太陽光設置

再エネ活用の取組み強化

大川印刷(神奈川県横浜市、大川哲郎社長)が再エネ活用の取り組みを強めている。5月上旬よりソーラーフロンティアのソーラーPPA(電力購入契約)事業を活用して自社工場屋根に初期投資0円で太陽光発電設備を設置しており、7月からはFIT比率の高いみんな電力への電力切り替えを計画している。

大川印刷は2016年よりJクレジットを活用し、事業で排出するCO2排出量を実質ゼロにする取り組みを行っている。17年度は数十万円をかけて170t分のクレジットを購入した。

次の展開として、同社は再エネ電力の活用に着手。まずは、ソーラーフロンティアに自社工場の屋根を提供し、太陽光発電を設置し、自家消費分をソーラーフロンティアから購入する契約を結んだ。設置する太陽光発電設備は出力90kWで、5月から設置工事を開始し、7月初めにも稼働する予定だ。ソーラーフロンティアとの契約は17年で、購入する電力量は同社が使用する電力使用量の2割程度を想定している。料金は、「現在契約している電力会社より安い」と大川哲郎社長は話す。

また、同社は電力使用量の残り8割についても、FIT電気の比率が高いみんな電力への切り替えを検討しており、7月にも切り替える予定だ。

大川印刷は3月、自然エネルギー100%の実現を提唱する国際イニシアチブ「自然エネルギー100%プラットフォーム」に神奈川県の企業として初めて承認された。大川社長は「まだCO2排出がないとか、自然エネルギーを多く活用することに対して評価されることはほとんどないが、昨年くらいから徐々に風潮が変わっており、このような取り組みをしていることによって取引が成立する事例も出てきた。今後も積極的に再エネを活用するなど、地球環境に優しい取り組みを強化し、他社と差別化していきたい」と展望について語った。

大川哲郎社長

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