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宮城県、再エネ新税の最終案提出

税率を下方修正

宮城県は2023年6月14日、0.5‌ha以上の林地を開発する再生可能エネルギー発電事業者に課税する〝再エネ新税〟の最終案を県議会に提出した。24年4月までに条例化したい考えだ。

県は、大規模な森林開発を抑制し、再エネ電源の開発を適地に誘導するため、23年2月に法定外普通税として再エネ新税を導入する意向を固め、素案を公表した。課税対象を、新たに0.5‌ha以上の林地を開発する太陽光発電事業者と風力発電事業者、バイオマス発電事業者とし、営業利益の2~3割を徴収する考えだったが、今回の最終案で税率を下方修正した。

当初案では、太陽光発電1130円/kW、風力発電4200円/kW、バイオマス発電2190円/kWと、電源種ごとにkWあたりの税率を設定し、出力を掛け合わせた額を毎年徴収する考えだったが、意見公募を踏まえて修正した。電源種ごとの税率を、太陽光発電620円/kW、風力発電2470円/kW、バイオマス発電1050円/kWと、それぞれ減額した。

さらに、県は税の減免措置を加えた。国や地方公共団体が所有する設備と、 国や地方公共団体、土地開発公社により開発行為が行われた区域に設置された設備を非課税の対象とするほか、知事が認定した自家消費設備に対しては減免する方向だ。

一方で、県は23年6月に再エネ促進区域のガイドライン案を公表し、23年10月を目途に作成する。再エネ事業者に促進区域を提示し、再エネの導入拡大を促す構えだ。

宮城県環境生活部の小林歩再生可能エネルギー室長は、「再エネ新税と促進区域のガイドラインを活かして、地域に共生した再エネの拡大を目指す」と語る。

なお、税の徴収法は賦課課税とし、課税前年度の1月1日時点の現況に対して毎年課税する。

県は、最終案が県議会で可決されれば、総務相の同意を得て、24年4月にも施行する方針である。

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