自然電力、営農用太陽光開発で農業ベンチャーと資本業務提携
再生可能エネルギー開発の自然電力(福岡市、磯野謙社長)は2023年5月30日、農業ベンチャーのマイファーム(京都市、西辻一真社長)と資本業務提携を交わしたと発表した。FITを活用しない〝非FIT〟の営農用太陽光発電所を開発していく。
自然電力は5月17日、マイファームの第三者割当増資を引き受け、マイファームの発行済株式の数%を取得した模様だ。自然電力は営農用太陽光発電所を開発し、マイファームは農地の確保や農業従事者の斡旋を行う。
自然電力事業企画部の瀧口直人部長は、「マイファームは、農業学校『アグリイノベーション大学校』を運営するなど実績のある企業で、かねてより協業していたが、営農用太陽光発電事業を拡げるため、資本業務提携した」と経緯を語る。
マイファームの浪越隆雅専務取締役は「農業だけでは収益性の確保が難しい。今回の提携を機に、営農太陽光発電事業で課題を克服する」と話す。
同社らは23年3月、宮城県東松島市で独・ルクサーソーラー製の垂直架台を用いた出力22kWの営農用太陽光発電設備を設置した。米などを栽培し、作物の生育を検証している。
自然電力の瀧口部長は、「営農用太陽光発電では遮光率が鍵を握るので、垂直架台を使った営農用太陽光発電所を中心に開発していく方針だ」という。
同社らは27年までに北海道や東北地方、新潟県で100MW規模の営農用太陽光発電所の開発を目指す。