アイリスオーヤマ、工場9ヵ所に太陽光設置へ
計12MW、総投資25億円
生活用品大手のアイリスオーヤマ(宮城県仙台市、大山晃弘社長)は2023年4月20日、約25億円投じて国内の生産工場9ヵ所に自家消費用太陽光発電設備を設置すると発表した。24年2月までに太陽光発電設備を順次導入し、電力代の削減を狙う。
同社は23年5月、1号案件として静岡県内の富士小山工場に設置した太陽光発電設備を稼働させた。この1号案件を含めて生産工場9ヵ所に出力計12MWの太陽光発電設備を設置し、年間使用電力量の18%に当たる1500万kWhを環境価値付き再生可能エネルギー電力で賄う計画だ。同社は太陽光パネルメーカーとパワーコンディショナメーカーから直接設備を調達し、協力会社に設計と施工を委託する。
同社は、製造ラインの増設を進めるなか、工場の電力使用量が増え、富士小山工場では、工場に電力を供給する送電線を増強しなければならない状況となった。そこで電力不足を解消するため、自家消費用の太陽光電力設備の設置を決めたという。
同社購買一部の倉茂基一部長は、「PPA(電力売買契約)を活用するよりも、自己投資した方が、費用対効果がよいため、設備の購入を選択した」とし、「今回の問題が他の工場でも起こり得ることを想定し、全11工場のうち9工場で太陽光発電設備の設置を決めた」と話す。
同社は今後グループ会社の工場や海外の工場への自家消費用太陽光発電設備の設置を検討していくという。