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長野・白馬、村域の9割で太陽光開発禁止へ

長野県北安曇郡白馬村は2023年6月16日、太陽光発電設備を規制する条例を議会で可決させた。村面積約189k㎡の9割にあたる区域で出力10‌kW以上の地上設置型太陽光発電所の設置を禁止する。23年7月1日に条例を施行する。

村は、景観や生活環境の保全を目的に条例を策定した。条例では、急傾斜地崩壊危険区域や重要伝統的建造物保存地区のほか、白馬村景観条例で定めた景観育成重点地区の沿道の両端から3kmの区域など、約170k㎡を禁止区域に指定した。北東部の禁止区域外の太陽光発電所開発に対しても計画の申請を必要とした。

22年に村内の地上設置型太陽光発電設備が破損したまま放置されるなどの不適切な事例があり、村は同条例の策定に踏み切った。

白馬村役場建設課の矢口俊樹建設課長は、「白馬村は『ゼロカーボンシティ』を宣言していただけに、今回の条例に対しては脱炭素と相反するという意見もあった。ただ喪失した景観は取り戻せないという考えから条例を策定した」としつつ、「屋根上設置型の太陽光発電設備や小水力発電設備を推進し、脱炭素を進めていく」と語った。

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