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NEDO、発電コスト7円/kWhの達成目標を5年前倒し

NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)はこのほど、『高性能・高信頼性太陽光発電の発電コスト低減技術開発』事業で、太陽光発電の発電コスト7円/kWhの達成時期を2030年から25年に前倒しした。対象は結晶シリコン型とCIS型パネル。同事業内における技術開発の進捗や海外メーカーの台頭など事業環境の変化から判断した。

同事業では、日本における発電コストを20年に14円/kWh、30年に7円/kWhを実現すべく、高性能と高信頼性を両立した太陽光パネルの開発を行っている。事業期間は15年度から19年度までの5年で、昨年、中間評価を発表した。なかでも、カネカがバックコンタクトヘテロ接合結晶シリコン太陽電池セルで変換効率26.7%、同パネルで同24.4%とともに世界最高を達成。また、ソーラーフロンティアは30㎝角CISサブパネルで変換効率19.2%とこちらも世界最高を達成するなど、他にも従来の目標を上回る成果が挙がっている。

また、近年では海外パネルメーカーが価格低減を急激に進めており、事業環境も当初より大きく変わった。そこでNEDOは発電コストを30年に7円/kWhにする目標を5年前倒しした。

NEDOは、新たな目標を達成するために、「効率を高めるといった性能面以外に、製造技術の確立を後押しする」(新エネルギー部太陽光発電グループの山田宏之主任研究員)と、新しく製造技術実証を研究開発項目に追加した。新技術を活用した製品の実用化に向けて、低コスト化を推し進めていく。

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