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ヤマト、群馬で太陽光とEVを積極導入

投資額350億円

物流大手のヤマト運輸(東京都中央区、長尾裕社長)は2023年6月28日、群馬県と地域脱炭素化に関する協定を締結した。350億円を投じて県内の営業所に太陽光発電設備を導入しつつ、集配車をEV(電気自動車)に転換する計画だ。

同社は、協定のもと、30年までに群馬県内の自社の営業所に太陽光発電設備を20基導入し、集配車850台をEVに切り換える。23年6月時点でEVを50台導入し、23年度内には太陽光発電設備を10基設置する。

ヤマトホールディングスは22年5月、50年までに事業活動における二酸化炭素排出量を実質ゼロにする目標を定め、30年までに20年度比48%削減する具体策を掲げた。太陽光発電設備810基とEV2万台を導入し、再エネ比率を70%まで高める予定である。

ヤマト運輸グリーンイノベーション開発部の高野茂幸シニアマネージャーは、「グループ全体で脱炭素化に取り組む施策を掲げるなか、今回の締結はその一環だった」と語る。

一方、同社はNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の実証事業に採択された。定置型蓄電設備や可搬型蓄電設備、EMSを導入し、拠点間で電力を融通することによって再エネ電力を有効活用する。実証期間は30年度までの9年間である。

高野シニアマネージャーは「まず群馬県で再エネを導入し、実証事業を成功させる。やがて他の地域へ横展開したい」と語る。

2023年6月28日に開催した協定の締結式の様子。ヤマト運輸の長尾裕社長(左)と群馬県の山本一太知事

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