エナーバンク、法人向け太陽光の仲介開始
電力取引システムを運営するエナーバンク(東京都中央区、村中健一社長)は2023年6月30日、EPC業者やPPA(電力売買契約)業者らと電力消費者を繋ぐ仲介事業を始めた。自治体や企業が複数の業者から見積書を受け取って比較検討できる仕組みを築く。
同社は、再生可能エネルギー設備の設置業者と電力消費者を繋ぐ専用のウェブサイトを運営する。太陽光発電設備を導入したい法人などから建物の図面や電力使用量などを得て、再エネ業者が見積書を作成できるようにする。さらに、再エネ業者の作成した見積書を電力消費者が比較検討できるように、契約内容や見積額などから簡易な順位付けを行う。
同社の佐藤丞吾取締役COOは、「自家消費用設備の導入を検討する企業は増えているが、業者から提示される見積書の内容は各々異なり、一般の企業にとっては比較が難しい。そこで間に入って複数の見積書を整理することにした」と述べた。
同社はこのほど、大阪府、兵庫県伊丹市と各々協定を結び、ウェブサイトを活用して両自治体の民間企業の施設に置く太陽光発電設備の設置業者を公募した。募集期間は7月3日から4ヵ月間である。
同社プロダクトチームの大山和彦氏は、「初年度は登録数200件を目指す。今後は仲介サービスを住宅用太陽光発電設備の領域まで拡げたい」と語る。
同社は、ウェブサイトの利用を無償で開放しており、取引成立時に設置業者から手数料を請求する。ウェブサイトの名称は『ソラレコ』。