東洋アルミ、軽量太陽光パネル新発売
アルミ箔を製販する東洋アルミニウム(大阪市、山本博社長)は2月27日、軽量性を追求した太陽光パネルを発売すると発表した。他社の同サイズの製品と比較して半分の重量を実現したという。従来は重量のために太陽光パネル設置が困難だった案件からの引合いを狙い、2020年度には85億円の売上を見込む。
同社が発売した太陽光パネルは単結晶48セルで、出力230W、変換効率は17.4%となる。
特徴は、バックボードに自社製の強靭な層状樹脂を採用したこと。パネル面に生じるたわみを減らすことでガラスを保護し、ガラスの厚さを通常の4分の1とした。さらにフレームの材質をゴムとし、同寸の一般的な太陽光パネルでは約16㎏となる重量を8㎏へと軽減した。
同社ソーラー事業本部の坂本浩行ソーラー開発部長は、「再生可能エネルギーはまだ普及する余地がある。そこに商機を見出し、軽い製品の開発を試みた」とし、「従来は強度不足で太陽光パネルを設置できなかった場所も多い。取りこぼされてきた案件からの引合いを見込む」と期待を見せる。
ただし、太陽光パネルの価格は相場の1.5~2.5倍となる。そこで同社は、軽量ゆえ施工費を抑えられることを活かし、駐車場屋根などの製品と組み合わせた販売展開を検討している。
発売は3月末の予定で、20年度の売上目標は85億円だ。18年度目標は非公表だが、20年度目標の半分程度となる模様だ。