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エネホル、島根で営農用太陽光発電所完工へ

太陽光発電設備の販売を手掛ける日本エネルギーホールディングス(岡山市、藤木慎太郎社長)は、島根県安来市中海町で1.4MWの営農用太陽光発電所を建設中だ。8月の完工を目指す。同案件は同社初の営農用発電所である。

同社は太陽光パネルの容量を85.5kWに過積載した低圧太陽光発電所を16ヵ所建設する。合計出力は1368kWで、事業費は2億5000万円を見込んでいる。

藤木社長は、「自社製品の卸先である島根県安来市の販売代理店から、耕作放棄地の有効活用について相談を受けた」と話す。事業地は、これまで地元住民が農業目的の利用を試みたが、沿岸部に位置する中海町は塩害がひどく、農業を諦めた経緯がある。

そこで同社はパネル下でシキミやサカキを育てつつ、営農用太陽光発電所としての利用を検討してきた。これら樹木は比較的塩害の心配がなく、容易に育てられるという。

同社は60セルの一般的なサイズのパネルを約70㎝間隔に並べる。設置角度は10度にする。パネルは塩害対応の台AUO製、PCS(パワーコンディショナ)は自社ブランドの製品を採用。架台は中国ウィントップのアルミ製でアンカーはステンレス、基礎はコンクリートの置き基礎にする。売電単価はkWhあたり36円だ。

藤木社長は、「例えば、地元の方に草刈りをしていただくなど、地域に貢献できる点は多々ある。説明会は大小あわせて10回近く実施し、反対の声もなく街をあげてのプロジェクトになっている」と語る。

同社は発電事業に加え、農業事業を推進していく方針だ。そのために農業法人として、合同会社『エネホルA』を設立した。今後、太陽光パネルを設置しない区画を活用して、農業を進めていく計画もあるという。

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