NTT-AT、配布可能な独立型蓄電設備発売
NTTアドバンステクノロジ(=NTT-AT、神奈川県川崎市、木村丈治社長)は2020年10月、独立型リチウムイオン蓄電設備を発売した。親機と複数の子機で構成し、子機の小型蓄電設備を各々使用できるようにした。避難所の非常用電源や企業のBCP(事業継続計画)対策用として提案していく。
親機には、蓄電容量5.0kWhの蓄電池を内蔵、外部出力電圧はAC100Vとした。商用電源からの充電で単体使用も可能にしたほか、オプションでDC24V入力ポートも用意。
子機には、蓄電容量112Whの蓄電池を搭載、親機を通じて充電する仕様にした。出力口として4口のUSBポートを設け、LED照明機能も付加した。
親機と子機を、子機5台収納するラックで接続する仕組みにしたうえ、親機には6つのラック接続口を設置。子機を最大30台まで拡張できるようにした。
同社によれば、「プライバシーの確保や感染症予防を目的に個人空間を設ける避難所が増え、蓄電池を活かした製品を開発した」(同社Value Co-creation事業本部まちづくりビジネスユニット)。
蓄電設備は、蓄電容量によって給電時間やサイズ、重量が変わる。同社は、避難所で配布して個別に利用できるよう、子機にはUSB機器を一晩中使用できる蓄電容量を確保しつつ2ℓペットボトルのサイズにして、1台2㎏の重量に設計したという。
同社は、新製品を直販と代理店経由で販売していく計画である。
近年、豪雨や大型台風など自然災害が頻発しており、蓄電設備は非常用電源として有効である。感染症予防も求められるなかで、新製品の活用は広がりそうだ。