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三菱地所・サイモン、自家消費用PV1MW設置

下部の柱の少ない架台を採用し、駐車のしやすさにも配慮した

大型商業施設を運営する三菱地所・サイモン(東京都千代田区、山中拓郎社長)は12月20日、自家消費用の太陽光発電設備を稼働させた。千葉県酒々井町の自社商業施設で、500台分の駐車場に計1MWの太陽光発電設備を設置。利用客の快適性も高めた。

同社は独シュレッター製の駐車場用架台を採用し、太陽光パネルを4000枚設置。太陽光パネルは東芝製、PCS(パワーコンディショナ)は東芝三菱電機産業システム製を採用した。出力は1MWで、年間総発電量は100万kWhを見込む。

発電した電力は、事務所や通路、食事場など、同社が直接運営する区画で自家消費する。同区画の使用電力の80%を賄う予定だ。ただ、この区画の使用電力は施設の総使用電力の1割で、残る店舗区画には太陽光電力を供給しない。

同社経営企画部の須佐美麻結アシスタントマネージャーは、「店舗へ(太陽光電力を)提供すると売電という形になり、事業の本旨から外れる」とし、「地域貢献の一環で環境に配慮している。太陽光電力の自家消費は直接CO2の排出量を減らせるので、積極的に取り組んできた」と話す。

加えて、「駐車場は野天式だったが、パネルが屋根になり、買物客の快適性も上がる」との狙いも語った。

ただ、今回、屋根型の太陽光発電設備を設置したのは、商業施設を囲む駐車場4200台分のうち500台分にとどまる。今後の施設拡張計画を考慮し、屋根の増設は行わないとしている。

一方、同社は国内で計9ヵ所の商業施設を運営しているため、他の施設への導入は今後も進めるという。2015年にも茨城県で同様の取組みを実施し、16年には電力供給区画の電力の85%を自家消費で賄った。

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