米タイゴ、日本での販売強化
パネル2枚対応のオプティマイザ昨年末発売
オプティマイザ大手の米タイゴエナジーが日本市場で展開を強めている。昨春に販売体制を再構築したほか、2017年末には太陽光パネル2枚を制御できる新製品を投入した。パネル単位での出力最適化や遠隔監視といった特徴を活かし、さらなる拡販を目指す。
同社のオプティマイザはパネル単位で出力を最適化するもの。MPPT(最大電力点追従)機能は搭載していないが、影や経年劣化などによって出力が低下したパネルがあっても、同一ストリング内における影響を最小限に抑えられるのだ。
影がかかるストリングだけに部分設置することも可能だ。例えば、午前中の3時間だけパネル1枚に影がかかるストリングにオプティマイザを設置した事例では、「5月のある1日で、オプティマイザを設置していない場合と比べて発電量が4%弱増加した」(天野啓史ディレクター)。
PCSを選ばずに併設できるほか、パネル単位での遠隔監視機能や緊急遮断機能も備える。遠隔監視機能のみなど、搭載機能を限定した製品も揃える。17年末にはパネル1枚対応品に加えて、パネル2枚対応品も発売した。
日本市場には09年頃に参入。これまでの供給実績は400ヵ所以上に及ぶ。昨春には新製品の発売に合わせて販売・アフターサービス体制を整備した。
現在、SMAジャパンを中心とした代理店網にて拡販しているほか、一部パネルメーカーが同社製オプティマイザを搭載した『スマートモジュール』をラインナップ。トリナ・ソーラー、ライセンエネルギー、アストロナジー、リノパワー、ルクサーソーラー、パールライトソーラーなどが日本向けに『スマートモジュール』を供給している。
天野ディレクターは、「パネル単位で遠隔監視することで、O&M(管理・保守)業務の効率化にも貢献できる」としたうえで、「オプティマイザの持つ価値への理解を拡げ、需要を生み出したい。パートナー企業と協力しながら販売量を伸ばせれば」と語った。