永輝商事、中古パネル買取り量倍増へ
半導体リサイクルを手掛ける永輝商事(東京都品川区、冨士靖史社長)は、2018年の中古太陽光パネルの買取り量が前年比倍増する見込み。パネル製造会社の不良在庫を買取る大口契約を結んだ。既設の太陽光発電所からも継続して中古パネルの供給があり、事業は安定している模様だ。
同社は00年にシリコンウエハーの破片を回収し太陽電池の材料として販売する事業を開始。06年よりパネルの買取りや引取りも始めた。
16年の買取り量は約7万枚だったが、17年には10万枚と増加。18年には20万枚へ倍増する予想だという。
この状況について同社の冨士靖史社長は、「これまでは不良品や災害現場の破損品の引取りが主体だったが、17年よりメーカー在庫の引取り依頼が増えた」と話す。特に18年に向けては、大規模な買取りの契約が決定したという。
こうした大口案件以外にも、90年代後半より設置されてきた太陽光パネルが順次廃棄される見通しで、中古パネルの供給は今後も安泰だという。
なお、回収したパネルのうち使用可能なものは、発展途上国へ販売する。無電化地域向けに、太陽光パネルや蓄電池を組み合わせた小型の独立電源設備を商品化した。既にウガンダ政府との契約で8万台の納入を予定しており、年初にも生産を始める。