スパークス、稼働済み発電所対象のファンド運用開始
スパークス・グループ傘下のスパークス・アセット・トラスト＆マネジメント（＝SATM、東京都港区、諌山哲史社長）はこのほど、稼働中の再生可能エネルギー発電所を対象とした投資ファンドを組成、11月29日より運用を開始した。ファンド規模500億円への拡大を目指す。
同社が新たに設立したファンドの投資対象は太陽光発電などの再エネ発電所で、すでに稼働しているもの。稼働済み発電所は開発リスクがないうえ、発電実績もある。ファンドとして当初から利益配分できる点も特徴だ。
同社グループはFIT開始後、太陽光発電などの再エネ発電所を積極的に開発。17年9月末における運用資産残高は1478億円、24件344MWに及ぶ。うち17件161MWが売電開始している。新ファンドには、自社開発案件のほか、「良質な発電所があれば外部からも積極的に購入したい」（SATM取締役の志村隼人インフラ投資部長兼ファンドマネージャー）とした。
スパークス・グループの阿部修平CEOは、「開発型の投資であるグリーンフィールド・ファンドはゼロから一定規模まで成長した。当面の目標は1～1.5GW。これからやっと（稼働中の設備を対象とした）ブラウンフィールド・ファンドが動き出す。目標実現のためにも重要だ」と語る。
新ファンドには、太陽生命保険、栃木銀行、三井住友銀行、三井住友ファイナンス＆リース、リコーリースなどの機関投資家が出資。ファンド規模200億円で11月7日に初回のクロージングを行った。引き続き出資を受付けており、ファンド規模を500億円まで拡大していく方針だ。