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トータルオフィスアウル、洗剤不使用のパネル清掃法導入

同社の導入した電解水製造装置。pH12.5の電解水を毎時20ℓ生成可能だという

太陽光パネルの洗浄を手掛けるトータルオフィスアウル(群馬県伊勢崎市、金谷雅樹社長)は2018年初めにも、洗浄作業に強アルカリ電解水を取り入れる。電解水は炭酸カリウムを含む水を電気分解して生成されるアルカリ性の液体で、強力な洗浄剤としての用途がある。同社は営農用太陽光発電所など合成洗剤の使用が難しい案件からの引き合いを見込む。

同社は1999年に創業し、建造物の清掃で北関東地域に展開。13年より太陽光パネルの洗浄を請負い、累計で15MW程の洗浄を手掛けてきた。

このほど電解水を導入する理由として同社の金谷広和会長は、「北関東地域には営農用の太陽光発電所も多い。合成洗剤を使わない洗浄方法として、水素と酸素、カリウムしか含まない電解水に着目した」と話す。

ただし、同社が使用する電解水はpH12.5~13.1と強アルカリ性で、皮膚に刺激を与える場合もある。農作物への影響も懸念されるが、金谷氏は「汚れと反応した電解水は中和され、無害化する」とし、「清掃業で培った経験を元に、汚れの程度に応じて電解水の使用量を調整することでアルカリ成分の残留を避けられる」と述べた。

同社は年初に群馬県内の50kW規模の太陽光発電所で実証試験を行い、結果を確認したうえで、本格的に自社の清掃作業に取り入れる予定だ。

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