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新陽冷熱工業、メガソーラー向け監視ロボット開発

ボディは強化プラスチック、重量約120kg

太陽光発電設備を施工する新陽冷熱工業(神奈川県小田原市、古川晴基社長)は11月29日、太陽光発電所向けの自走式監視ロボットを発表した。施工した太陽光発電所での獣害の報告を受けて開発した。ロボットは動物を驚かせるための機能も備えており、農地などでの活用も期待される。

同社は1963年に冷蔵設備の製販業者として創業し、2000年より太陽光発電設備の販売に参入。13年にはメガソーラーの施工にも携わったが、稼働後、太陽光発電所の敷地内にイノシシが出没するとの相談を事業主から受けた。

そこで同社は、横浜市の企業と共同で獣害対策ロボットの開発に着手。内蔵する感知器と地図情報を元に自律走行するロボットを完成させた。

ロボットは約30Ahの蓄電池を内蔵し、時速3㎞で約1時間走行可能。ただし、同社は地形などの影響を考慮し、1台あたりの監視範囲を500m四方としている。

実際の監視活動では、敷地内の動体検知器からの情報と連携して動物の出没地点に向かい、照明や音、圧縮空気で威嚇する。

充電装置は太陽光発電による独立電源とする予定だ。

2月に太陽光発電所での実証試験を控えており、結果を元に18年内の商品化を目指す。販売価格は未定。

同社の古川晴基社長は「あくまでも動物を少し驚かせるのが目的。動物とうまく棲み分けていく一助になればと思う」と語った。

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