丸紅、浜田と合弁で中古パネル販売会社設立
丸紅は2023年7月18日、産業廃棄物処理業者の浜田と合弁会社を設立し、中古太陽光パネルを販売すると発表した。使用済みパネルを買取り、瑕疵保証を付与した中古パネルとして販売する。
新会社は、稼働10年以下の太陽光発電所を対象に使用済みの太陽光パネルを買取る。発電所の稼働年数や設置場所、パネルの廃棄理由などから買取り価格を査定し、産業廃棄物収集運搬業者を介して調達する。再販できないパネルも回収し、協力会社で再資源化する。
買取った太陽光パネルにIV検査を実施し、8~9割以上発電するパネルには3年間の瑕疵保証を付与して販売する。丸紅電力新事業部の新井信行副部長は、「発電量が8割に満たない場合も、パネルの価格を安くして販売するなど柔軟に対応する」と話す。
新会社ではEPC(設計・調達・建設)会社を介して販売する予定だが、要望があれば直接販売する。32年までに、パネル1枚あたり250W換算で年間100万枚、約250MW分のパネルを回収する体制を整え、7割程度を中古パネルとして再販する見込み。
同社は使用済みパネルの買取り価格を非公開としたが、中古パネルをW単価20円程度で販売する。再資源化するパネルの回収費用はkWあたり1.6万円程度とした。丸紅が広報活動を担い、浜田が新会社を運営する。
太陽光パネルの〝大量廃棄時代〟に向け、丸紅は21年6月より中古パネルの情報管理体制を築き、事業化を構想。24年度より太陽光パネルの取り扱い履歴や検査情報、再使用の可否判断などの体制を整え、事業の効率運用を目指す。合弁会社の名称は『リクシア』で、主要株主は丸紅。