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東急不動産ら、最大1500億円の〝非FIT〟再エネファンド組成

国内最大級

東急不動産(東京都渋谷区、星野浩明社長)は2023年7月26日、IT(情報技術)ベンチャーのサステック(東京都港区、丹野裕介社長)と〝非FIT〟再生可能エネルギー発電所を対象としたファンドを設立すると発表した。10年で最大1500億円を投じ、1.5GWの非FIT発電所を開発する方針だ。

両社が設立したファンドは、サステックが開発する分散型電源向け管理・運用システムを活用しながら投資先の非FIT発電所を運用する。国内外の再エネ発電所を対象に、まずはコーポレートPPA(電力売買契約)などの太陽光発電所を中心に屋根上設置案件を取り込む模様で、すでに十数MWのPPA案件への投資を始めているという。サステックのシステムは発電量予測や余剰電力の売電時などに活かす構えだ。

東急不動産戦略事業ユニットインフラ・インダストリー事業本部の西田恵介執行役員本部長は、「余剰電力が発生し、変動するオンサイトPPAでは、予測精度の高いサステックのシステムが有効だ。我々は再エネ発電所の開発力や資金力を提供していきたい」と語る。

現時点で再エネ電力の売電先は未定で、グループ内での利用を含めて検討する方針だ。

ファンドの投資期間は10年で、投資額は最大1500億円。非FIT発電所を対象としたファンドでは国内最大級となる。発電容量は1~1.5GW規模を想定しており、年間100MW程度の積み上げを目指す。

7月26日に都内で開いた調印式には、サステックの丹野裕介社長(左)と東急不動産戦略事業ユニットインフラ・インダストリー事業本部の西田恵介執行役員本部長が出席した

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