カケフ住建、PCS用架台販売3割増
鋼製住宅を製造するカケフ住建(岐阜県可児市、掛布拓雄社長)が太陽光発電用PCS(パワーコンディショナ)の架台の販売を伸ばしている。2023年8月期は前期比約3割増の200台程出荷する見込みだ。
同社は、鉄製で高耐食性メッキ加工を施した分散型PCS用の架台を開発、中・ファーウェイやサングロウ、独・SMAのほか、イスラエルのソーラーエッジテクノロジーの製品に対応した架台を販売してきた。
受注が増えたのは、出力500kW未満の設備を開発する発電事業者に使用前自己確認が義務づけられることが決まってからだ。というのも、以前はPCS用架台の構造計算書は必要なく、もっぱら施工会社などが用意した簡易な架台が使用されていた。それがルール改定によってPCS用架台に対しても構造計算書が求められるようになり、メーカーが製品化した専用のPCS用架台を採用するEPC(設計・調達・建設)会社が増えたのだ。
同社住宅建材事業部営業部営業課の瀬口京太郎氏は、「当社の架台はどのメーカーのPCSにも対応した製品だ。既設の太陽光発電所でPCSの交換が増えたこともあって受注は急増した。来期の販売台数は400を超えそうだ」と状況を語る。
一方、同社は鉄製の新しい太陽光パネル搭載カーポートを開発中で間もなく発売する。車を背合わせに停車できるY字型にした。従来品は一辺2本足で、背合わせにすると計4本の支柱が必要だが、新製品では3本にして価格低減を図った。
同社は地上設置型の太陽光パネル用架台や営農用架台を販売しつつ、22年9月に太陽光カーポートを発売し、出力換算で累計1MW程出荷した。23年7月には太陽光パネル搭載の自転車ポートを売り出した。