米エクセリオ、日本でメガソーラー開発加速
16年100MW着工
米ファンド系再エネ開発のエクセリオが日本でメガソーラー開発を加速させている。2015年までに2ヵ所計50MW稼働させたが、16年は4ヵ所計100MWの建設を開始。17年も100MWの着工を計画し、600MWの開発を目指す。
同社は、スペインの自動車部品大手ゲスタンプグループの太陽光発電事業会社ゲスタンプ・ソーラーとして日本市場に参入したが、16年2月に親会社のゲスタンプが保有株を資産運用世界大手の米KKRに売却。KKRがゲスタンプ・ソーラーの発行済株式の80%を取得したため、KKRの傘下に入り、社名をエクセリオに変更した。
日本では、茨城県と岩手県で計約50MWの太陽光発電所を開発済みで、16年には3月に鹿児島で13.3MW、9月に福島で32MW、11月に宮城で22MWと36MWの発電所を着工した。
エクセリオは、建設済みも含めると、すでに400MWの設備認定を取得しているが、今後も開発を進め、日本で計600MW分の発電所を建設する計画だ。
エクセリオジャパンの安岡克己社長は、「太陽光発電所の建設費用は下がってきた。問題は土地代と造成費、そして系統連系費用だ。ここさえクリアできれば、今後買取り単価が下がっても十分開発していける」とし、コストを抑えて傾斜地などに設置できるかがポイントだという。
ゲスタンプグループは架台の製販を手掛けており、日本での開発案件にも自社の架台を活用している。安岡社長は、「海外で傾斜地向けに出荷していることもあって、日本の傾斜地にも対応できる。1日に4MW生産できるので、単納期対応も可能だ」という。
エクセリオはスペインをはじめ、欧州や中南米、中東などで、これまでに600MW以上の太陽光発電所開発に関与している。