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ヤマビシ、蓄電システムに新ラインナップ

今年度の売上1億円増

発電量や電力使用量の見える化システムや停電時に無瞬断で自立運転に移行する機能を標準装備

電源装置メーカーのYAMABISHI(東京都大田区、蓮池一憲CEO)は、2016年12月から公共産業向けリチウムイオン蓄電システムに新たなラインナップを追加した。これまでよりも2割ほど安価な蓄電池を採用し、システム全体のコストを抑えた。来期以降、民間企業への提案を強めるため、さらなるコスト削減に努める構えだ。

同社は、自社開発のパワーコンディショナ(PCS)に国内メーカー製のリチウムイオン蓄電池を組み合わせた蓄電システムを販売している。顧客の90%以上が太陽光発電との併設用途で、これまではグリーンニューディール基金を活用して学校や公民館などの公共施設に導入してきた。16年度は約50台を納入する予定で、売上ベースでは前期から1億円増の4億円程度で推移する見込みだ。

今回、新たなラインナップを追加したのは、「グリーンニューディール基金による需要がひと段落し、民間企業への提案を強めていかなければならない」(営業部の平瀬哲也マネージャー)からだ。これまで標準装備していた東芝製のリチウムイオン蓄電池から、安価な他の国内メーカー製品に変更することで、事業採算性への意識が高い民間企業のニーズへの対応を目指した。

価格は、PCS100kW、蓄電池110kWhのシステムの場合、定価4500万円(税抜)となる。PCS容量は、10kWから200kWまで対応している。

平瀬マネージャーは、「現状の価格からさらに3割程度コストを削減すれば、蓄電池の普及は加速する」と語る。同社は来期も、自家消費やピークカットの市場を見据え、蓄電システムのラインナップを拡充する方針だ。

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