エーオンジャパンら、既設発電所向けパネル診断開始
評価結果に基づいて保険プランも提供
保険代理業のエーオンジャパン(山本達也社長)は、2月より既設の太陽光発電所向けに新しいサービスを始めた。エヌ・ピー・シーや第三者認証機関のテュフラインランドジャパンと提携。太陽光パネルを評価・診断し、結果に基づいて保険プランの提供も行う。
サービスは、太陽光発電所の〝健康状態〟を確認するスタンダードプランと、太陽光パネルの劣化を予測するオプションプランで構成。発電所のオーナーに評価レポートを提出する。オーナーは、メーカーに保証を請求したり、発電所を売却したりする際の評価資料として活用できる。
初期費用は2MWの発電所でスタンダードプランが430万円、オプションプランと合わせると630万円~が目安。1年に1度の定期診断を受ける場合は別途38万円/年かかる。
スキームは、エヌ・ピー・シーが、現地で太陽光パネルのⅠ-V特性測定やEL・IR検査のほか、架台や接続箱などを目視点検する。テュフラインランドジャパンは、エヌ・ピー・シーの検査結果を基に、平均的な出力特性を示す1ストリング分のパネルと、劣化症状がみられるパネル数枚を持ち帰り、試験所で高精度I-V特性測定による出力検証などを行い、オーナーに評価レポートを提出する。評価結果に基づいてエーオンジャパンが保険プランの提供を行う。
オーナーは、定期診断を受診していれば保険に加入できる。保険に加入すると、太陽光パネルに出力低下が確認され、メーカーの保証の対象であるにもかかわらずメーカーが保証を履行してくれない場合、パネルの交換・修理費を一部補償してもらえる。なお、保険に加入せず、転売時のデューデリジェンスとして同サービスを活用することも可能だ。
エーオンジャパンの田中康裕マーケティングマネージャーは、「発電所の評価・診断の結果、リスクが小さい場合は保険料が安くなるように交渉することもできる」としつつも、「保険ですべてのリスクをヘッジするのではなく、オーナーが自らリスクを把握し、管理することが重要。その一環として当社のサービスを活用いただきたい」と語る。