Inside News

スカイロボット、ドローン生産初年度500台

提携スクール20校以上開校へ

無人航空機ドローンの開発・販売を手掛けるスカイロボット(東京都中央区)は、2016年におけるドローンの生産台数が約500台だった。太陽光発電所のメンテナンス業者や家屋調査会社を中心に小型機を納入し、自社の運営スクールで運転技術の向上に努めてきたという。来期は企業提携でスクールを拡大するとともに、既存顧客や運転技術のある顧客に向けて大型機の販売を拡大することで成長を目指す。

同社は16年2月から、赤外線カメラの製販で世界大手の米フリアーシステムズ社が開発するドローン搭載用赤外線カメラの国内総代理店になり、フリアーシステムズ社の赤外線カメラをドローンへ搭載して販売している。太陽光発電事業者向けのラインナップには、1.2㎏の小型機と15㎏の大型機がある。

昨年は、300台ほどを太陽光関連の事業者に販売したというが、ほとんどが小型機であった。天候や環境に左右されにくい大型機は、事業向きであることから引き合いはあるものの、販売を断るケースもあるという。その理由を貝應大介社長は、「ユーザーの運転スキル」にあるとし、「大型機が墜落すれば危険が大きく、ドローンの社会的な信用を失いかねない。そういったマインドや一定の運転技術をユーザーに持ってもらう必要があった」と説明する。

そこで同社は、神奈川県寒川町で昨年4月から運営していたドローン操縦士の養成スクール『ドローンスクールジャパン』の東京校を、昨年10月に江東区潮見で開校した。寒川町では、ドローンを操縦するコートが2ヵ所だったが、東京校は10ヵ所に増やしたという。貝應社長は、「東京校の開校後は、月300名ほどが受講している。ビジネス向けに特化したプログラムや体験コースが好評だ」と胸を張る。

11月には静岡県御前崎市で太陽光発電システム販売や土木業を営む長尾機材により、初の提携校となる掛川校が開校した。貝應社長は、「同様のスクール開校希望者は多く、17年中に全国各地で20~30校がオープンする見通しだ」と話す。

また、大型機販売に向けた体制づくりも進めているという。「大型機を販売したユーザーとは、メンテナンス契約を結び、当社の専門スタッフが定期的に点検する。ドローンの開発は日々急速に進歩しており、適切なアドバイスが必要だ」(貝應社長)。

17年は、大型機を50社に限定して販売し、以降徐々に拡大していきたいという。

貝應大介社長

Inside News を読む

一覧を見る