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昭電、太陽光SPDの海外展開視野

太陽光向けに開発された ADN-406DA型SPD

雷害対策機器を製造する昭電(東京都墨田区、太田光昭社長)が太陽光発電所用のSPD(サージ防護器)販売で海外展開を視野に入れ始めた。内需が縮小に転じたため、海外に販路を広げ、持続的な成長を目指す考えだ。

同社は1971年から雷害対策機器の製販を手掛けてきたが、2013年より太陽光発電の需要拡大をにらみ、直流用SPDを発売した。太陽光パネルからPCSまでの直流系統に侵入した雷電流を別の回路に迂回させ、PCSを保護する設備で、同社はこれまで約5000台販売した。

ただ、同社事業推進部の向井雅兼課長は、「昨今のゲリラ豪雨への関心を受けて問い合わせは増えているが、出荷数は横ばいだ」と話す。太陽光発電所の建設需要が落ち着き、発注も散発的なものにとどまるようだ。

そこで同社はいま、海外展開を検討している。具体的な計画こそ明かさなかったが、同社通信メディア事業部の槙野雅一次長は、「6月にベトナムで太陽光FITが施行されるなど、海外の需要は拡大している。実際に案件も出始めている」という。

一方で、同社は、現行のシステム電圧600Vと1000V対応品に加え、新たに1500V対応品も開発する方針。1500V対応の太陽光パネルへの移行を見据え、製品開発にも余念がない。

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