藤崎電機、AI子会社設立
太陽光発電所の発電量予測、損失診断サービス本格化
太陽光発電のEPC(設計・調達・建設)を手掛ける藤崎電機(徳島県阿南市、藤崎耕治社長)は、AI(人工知能)事業部門を分社化し、6月1日付で100%子会社のエフケアーを設立した。太陽光発電所向けにAIを活用した発電量予測や発電量損失の原因分析を行う。AI技術の基盤を強化し、サービスの拡充を図る。
エフケアーの発電量予測サービスは、日射計のデータや過去1年分の発電量データをもとに、①発電所の位置情報、②PCSからの発電量データ、③PCSの定格容量の3つからAIを活用して発電量を予測する。遠隔監視システムと連携できれば、より精度の高い発電量予測ができる。
エフケアーの尾藤美紀取締役COOは、「監視システムとAPI接続できれば、メーカー問わず連携が可能。現在はデータ収集の目的もあり、基本機能は無料で提供している」と特長を語る。
さらに同社は、今春より新しく発電量の損失診断サービスの提供を開始した。太陽光発電設備の故障や劣化、日陰といった発電量低下の原因をレポートでオーナーやメンテナンス会社に知らせる。
エフケアーは、AI研究を進める研究組織として藤崎電機が2016年3月に京都市に開設。17年6月に分社化し、藤崎電機の100%子会社として設立。資本金は5000万円。代表取締役社長は藤崎電機社長の藤崎耕治氏が兼任している。