丸紅、ジンコら中東でギガソーラー建設
売電価格kWhあたり3円以下で落札
中国太陽電池大手のジンコソーラーと丸紅らは5月29日、中東に開発する1.17GWの太陽光発電事業において、プロジェクトファイナンス契約を締結したと発表した。ジンコソーラーと丸紅がそれぞれ20%、発電造水事業の運営を行うアブダビ水電力省が60%出資した。
同事業は、売電価格を2.4セント(2.7円)で落札。アブダビ水電力会社が25年間電力を買い取る。丸紅によると発電設備の規模が大きいこと、日射量が多く太陽光発電に適した気象条件で土地価格が廉価であることなどが応札できた要因になったという。
丸紅は、2005年頃から中東で発電事業を行っており、太陽光発電所の建設としては今回の案件が初めて。丸紅の海外電力プロジェクト第四部、福岡大介第二チーム長は、「入札に参加した6社のうち、UAEでの入札経験があったのは当社だけだった。経験値も作用した」と語る。入札公募は16年4月、結果は同年9月に発表され、17年2月に契約調印した。
ジンコソーラーは、「パネル価格と融資が重要な役割を発揮した。我々の海外開発チームは近年、積極的に業務を開発しており、メキシコで250MW、アルゼンチンで94MW建設した。今回のプロジエクトの成功は太陽光発電業界の発展にも深い影響を与える」とコメントした。発電所は、アラブ首長国連邦アブダビ首長国のスワイハンに建設する。ギガソーラーの運転開始は19年4月を予定している。
今年5月にはサウジアラビアで300MWの案件が公募されており、丸紅は同事業への入札にも参加する方針だ。