中・航天機電、パネル出荷14%増
中国国営の太陽光パネルメーカー、上海航天機電は、2016年の日本向けパネル出荷が前年比約14%増の148MWだった。昨夏のパネル変更ルールの改定を受け、高圧案件向けに出荷を伸ばした。累計出荷量は、734MWとなった。
同社は16年、太陽光パネルの出荷量が約1.5GWに達した。内訳は約65%が中国国内向け、35%が海外向けだった。海外出荷分のうち、日本向けは148MWで、うち8割がOEM(他社ブランドでの生産)分である。日本では、現在13の都道府県で同社のパネルを採用した発電所が建設されている。
同社は、宇宙航空分野で成長し、1960年代から太陽光発電技術を研究してきた老舗メーカーだ。ポリシリコンからウエハ、セル、パネルと垂直統合の生産設備を保有する。2月28日には、同社が販売している『ハイウェイ』シリーズからPERC技術を採用した変換効率21.2%の単結晶パネル『ハイパーC』と、変換効率19.8%の多結晶パネル『ハイパーブラック』、さらに、n型単結晶の両面受光のダブルガラス『ミルキーウェイ』シリーズから5本バスバーセルを用いて出力を10W向上した第2世代パネルを販売した。
同社日本支社の淺野晃弘社長は、「今は産業用向けがメインだが、長い目で見れば、住宅用分野にも展開する必要があるだろう。今後は新規のOEM開拓とオリジナルブランドの販売を軸として、技術力を磨き出荷を伸ばしていきたい」と抱負を語る。