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RBIソーラー、16年架台出荷半減

営農型で巻き返しへ

洪水調整池で施工した4MWのプロジェクトでは、地上4m、全長7mの一本脚方式の架台を設置したという

米・架台メーカーのRBIソーラー(東京都港区)は、2016年の架台出荷量が15年の半分にあたる約50MWで推移した。15年には3件あった10MW以上の大型案件が獲得できず、受注を伸ばせなかった。17年は、営農型の提案を強め、大型案件の受注を狙っていく。

同社は、米国の太陽光発電架台で最大のシェアを誇るRBIソーラーの日本法人として13年に設立された。米国での実績と経験を強みに14年から受注を伸ばし、15年は最大42MWのメガソーラーに架台を供給するなど、100MWの実績を残した。

しかし、16年は市場の落ち込みとともに大型案件の受注が減り、1~5MWクラスの案件が中心となった。日本特有の急斜面や軟弱な地盤への対応にも試行錯誤が迫られたようだ。

ディレクターの岡孝則氏は、16年に苦戦を強いられたことを認めつつも、「様々な地形や地盤に対応するノウハウを得て、2年間で苦労した経験が役に立っている。今は積極的な営業で種を蒔いている時期だ」と前向きだ。

自信の一因は、昨年茨城県ひたちなか市で1MW弱を完工した営農型の太陽光発電にある。同社の架台は、杭と柱のつなぎ目がない一本脚方式であることが特徴だ。一本脚方式の架台を用いることで、「つなぎ目がない分、強度が強くなり施工も速くなる。また、二本脚よりも脚の本数が少なくなるため、農作業もしやすい」(岡氏)と営農型との相性の良さを語る。

営農型の場合は、太陽光パネルの下で農作業をするために、架台を高くする必要がある。一本脚方式では架台一本の高さが7mになる場合もあるが、同社の自社杭打機は7m30㎝まで対応できることも追い風になっている。

すでに同社は洪水調整地に建設中の4MWの太陽光発電所で、7mの架台を施工した。これらの実績をベースに、さらに大型の案件に提案し、営農型メガソーラーの受注を増やしていく方針だ。

岡氏も、「昨年、実績ができたことが大きく10MWや20MWの営農型案件で引き合いもある」と手応えを明かす。17年は、90MWを目標に巻き返しを図っていく構えだ。

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