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オムロン、定置式蓄電システム今夏発売へ

住宅・低圧施設向け

定置式蓄電システム『KPACシリーズ』。蓄電池ユニット(左)とパワーコンディショナ

オムロン(京都市下京区、山田義仁社長)は今夏に定置式蓄電システムを発売する。蓄電システム単体としてのラインナップは初めてとなる。主に戸建住宅や低圧施設を対象に拡販を目指す。

同社が新開発した定置式蓄電システムは、蓄電容量6.5kWhのリチウムイオン蓄電池と定格出力2.5kWのPCS(パワーコンディショナ)などから成るもの。2015年夏に発売したハイブリッド蓄電システムと同様に世界最小・最軽量クラスを追求しており、蓄電池ユニットは外形寸法が幅452㎜×高さ656㎜、奥行120㎜、質量が約52㎏だ。

従来機種と施工性の統一も図っており、屋外設置用のPCSは壁掛け方式であるほか、屋内用の蓄電池ユニットの設置時にはクレーンの搬入や基礎工事が要らない。PCSは重塩害対応タイプも揃えており、海岸線から500m以内や潮風が直接あたる場所にも設置できる。『エコーネットライト』に対応しているため、各種HEMS機器とも接続可能である。

 

ハイブリッド蓄電システムの新製品も

なお同社は、今回の新製品に採用した蓄電池ユニットを搭載したハイブリッド蓄電システムも4月から発売する。

蓄電容量は6.5kWhと従来機種とほぼ変わらないが、蓄電池ユニットの大きさは体積比20%減、奥行30%減となった。PCSの定格出力もこれまでの4.8kWから5.5kWにアップし、太陽光パネルを最大6.6kWまで繋げるようにした。

太陽光発電用PCS大手の同社は、余剰売電期間を終える住宅用太陽光発電設備が現れ始める19年以降の自家消費需要やVPP(仮想発電所)市場を視野に蓄電関連事業にも力を注ぐ。ハイブリッド蓄電システムの累計販売数は今年3月末にも1万台に達する見込みだ。今回のラインナップ拡充で、さらなる事業拡大を狙う。

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